2016年10月8日土曜日

およそ2年ぶりにブログを更新しています。

もともと試験用に(合格物語のブログ大賞に参加してモチベーションをあげあげにして合格するために)始めたブログなので、合格して1年くらいは・・・と思っていました。
まぁ、閉じてしまうのも何なので、少し何か。


10年かかって1級建築士の資格をとって、3年経ちました。
仕事では担当する設計や工事監理も増え、それなりに忙しくしています。


最近、「被災宅地危険度判定士」と「被災建築物応急危険度判定士」の講習を受けました。

東日本大震災の時、「建築士」は何ができるのか少し考えました。
たとえば近い将来戦争や大きな災害のあと、「建築士」は何かできるのだろうか。
いわゆる『職能』というものでしょうか。
私が時間をかけて取得しようとしている「一級建築士」は、いざというとき何の役にたつのか。

もしわたしが建築と何の関係も無い素人で、近所に「建築士」がいたとしたら、そういうとき何を求めるだろうか。で、やっぱり、「家、大丈夫かな?」 ということだろうと思いました。
とりあえず判断基準を知りたい。
ダメなのはなんとなく判断できそうな気がするけれど、「可」 と言っていいのはどのくらいまでなのか。
講習でわかったのは、「応急危険度判定」は基本的に二次災害を防止するための周知を目的としていること。「この建物に近づかないで」「物が落ちてくるかも」ということを知らせるためだという。
既定のチェックシートにマークしていって点数で判断。「危険」「要注意」の目立つシールを目立つ所に貼る。見るからに危ない建物には判定士も近づいてはいけない。二次災害になってしまうから。
とりあえず要注意にもならないところは「調査済」となる。これは「安全」ではなく、「二次災害の危険に緊急性がない」ことを示しているのだとか。
緑色の「調査済」を貼られると保険がおりないとか補助が受けられなくなると誤解されることも多いので、そういう家人を説得する必要もでてくるそうな。

「宅地」の方は以前担当した住宅の敷地が古い擁壁の上にあって、擁壁の資料は何もなく、文献や人に判断をゆだねて設計したことも思い出しながら、建物がOKでも宅地がダメなら危ないし・・・ということでこちらも。
基本は建物と同じだけど、判定のチェックが意外と難しい。写真でみても見分けがつかないものもある。擁壁やのり面の判断が重要だけれど、上からも下からも見てみなければわからないみたいだし。

でもせめて「ここは近づかない方がいい」とか「ここにいれば大丈夫」とか言えるようになりたい。
まあ単純に自分や家族の命を守ることにもつながるし。
講習を受けただけで「判定士」の資格はもらえるけれど、判定できるかどうかは自分次第。
「観察力」と「注意力」を磨く必要があるな・・・。